コラム27
 
銘茶ができる場所

読者の皆さんの中で5/9放送のNHK「ためしてガッテン」を観た方はいますか。「ガッテン」の中で日本茶のおいしい淹れ方などを解説していました。

曰く、上質茶と普通茶では、テアニン(旨味成分)やカテキンの含有量が違うため、おいしさを引き出すお湯の温度と蒸らし時間をそれに合わせて変える必要があるというものでした。

ちなみに、上質茶を淹れるお湯の適温は40--60℃・蒸らしは2分前後、普通茶では適温が80℃・蒸らしが30秒とのことです。

また、これは僕も知らなかったのですが、良質のお茶を作るためには、日光にあまり当ててはいけないのだそうです。これは、日光に当たることによって、旨味成分のテアニンが苦味や渋み成分のカテキンに変質してしまうからとのこと。

だから、上質茶を産出する茶畑は、みんな霧がかかる山あいにあるんですね。確かに、(僕の記憶の中では)静岡の茶畑は大体山あいにあります。まぁ元々、静岡は山ばかりですが。

そういえば、去年、僕が訪れたダージリンの茶畑も、みんな山あいにありました。盆地のように山に囲まれていたり、谷合の傾斜地にお茶の樹がへばり着くように生えていたり。

またダージリンはロンドン同様に霧が名物でもあります。そんな条件が、ダージリンを世界に名高い紅茶の名産地にしているわけです。

当たり前の話ですが、緑茶と紅茶も加工製法が違うだけで、元は同じお茶。僕が会ったダージリンの茶園経営者の方は、静岡・藤枝のお茶農家と大の仲良しだそうです。紅茶好きの方も、たまには緑茶も飲んでみてはいかが?(山内)

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